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むかしむかし、ある新都庁に飾る、オブジェの募集がありました。その男は目を輝かせ、
思いつくままにオブジェを作り始めました。その男は、都市と人間の広がりか何かを、
表現したかったのでしょうか?しかし、自分のイメージだけが、頭の中で広がるばかりで、形、
表現にまでは広がらず、ましてや技術も才能も何もなかったその男は、最後は、
作り上げる事だけに目的を変えていた様でした。それなのに何とその男は、
その男だけが思う完成品を、応募会場に提出したのです。
何百点とならぶ完成されたオブジェの模型の中で、その男が作り出した変な物は、
嫌ーな感じで目立っていました。そして何と、己知らぬ当時のその男は、当選するのではと、
一人ドキドキしていたらしく、恐ろしいまでの勘違い野郎でした。
後日、その新都庁に飾られたオブジェの数々を見て、その男は、反省をしながらも、
悔しさで一杯だったらしく、勘違いに勢いをつけて行くばかりの、先ずは自分を信じ続ける、
ある男の話でした。
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