2004/05/14 〈[115]独り言編:「5月になりました」〉
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今年の五月のGWの連休も終わり、「太鼓たたいて笛ふいて」の再演も遂に、府中1回、新神戸2回、名古屋2回、福岡2回、そして東京32回、新潟3回、山形川西町4回の計48回の公演を終えたのでした^^。
旅公演パート2では山形川西町は初めての土地(私の東北弁の受けが他とは違った感じで少し嬉しかった^^)でしたが、
新潟は大衆演劇時代に通り過ぎた事があり、街に降りたのは今回が初めてで移動日には早めに行きブラブラと日本海の風を浴びたりして楽しんだのでした^^。
舞台の方は毎回大入り満員と言った感じで、皆さん本当に有難うございました。お客さんの反応も当然の事ながら毎回違っていて、それに一喜一憂しながら反省発見の日々であり、
最後の最後まで、これまた当然の事ながら、同じ舞台はなかった今回もそんな舞台でありました。
今回も舞台の難しさと楽しさに明け暮れ、特に今回は戦争の愚かしさを時期的に感じ、考えられる事などもあり、
より色んな事が伝えられたらいいなと日々思いながら土沢時男なる男をひたすらに生きて楽しんだのでした。
時坊なる男は私に似ている様で、又違った人間と言う感じで、時坊をなんとか存在させようとしていた時期だったからのか、役柄からなのか^^、
自分が6人の役者の一人とは思えない事も初演同様しばしばあったりしたのでした^^。人間は毎日、体調、リズム、テンション盛り上がり方が違うもので、
舞台やるといつも感じる事ではあるのですが、今回は特にそんな事もひしひしと感じながらの毎日でした。
今回の舞台のオープニングの登場前のスタンバイ場所が、大竹しのぶさんと同じ場所で、客電が暗くなりピアノが鳴り始めると大竹さんの小さく「よしっ!(いくよ)」の掛け声に
「はいっ!(お願いします)」と小さく私が応えて毎回始まっていたのでした。そして「ドン」の歌を歌って、
しばし出番を待って、やがて荷物を背負い「行商隊」で声高らかにひたすら楽しんで歌を歌う私でありました。
それゆえか「行商隊の歌」で力を使い尽くす感じで汗一杯になり、3場のみんなでちゃぶ台囲んで「ひとりじゃない」を歌うまで行商人でちょこちょこ動き回って、一息なのでありました。
そして着替えて一人静かに4場、5場の芝居をモニターから聞き、「花鯛」が楽しそうで歌いたいなーと思いながら、
おにぎりを腰に巻いて6場の出番を待ち、その6場は、東北弁で一人ハイテンションでとっちらかっているお百姓さんになった時坊を楽しんで、最後には、
あねッチャのおにぎりを食べるのでした。今回は全部で48個食べたのですが、初演の時は余り食べられなく、
残したおにぎりをタッパに入れて持って帰っていたりしたのですが、今回は殆ど美味しく完食したのでした^^。
「お米を変えたの?」とおにぎりを毎回作ってくれるスタッフの女性の方に聞いたぐらい今回の完食が不思議でした。
48個のおにぎりを握ってくれたスタッフの女性松井さんには感謝です。他の全てのスタッフの方々にも色々と感謝ではありますが。
そして15分の休憩の後、怒濤の二幕が始まり、私はボロボロの服を身に纏い、これまた静かに出番を待って、
やがて白い粉(龍角散)を全身に降りかけて貰い(この担当も松井さんで感謝で)、復員兵土沢時男が幽霊の如く登場するのでした。
そして時坊の一生一大のメインイベント一人語りに色んな思いを込めて楽しんで、涙の林芙美子大先生を見つめ、
うなずき、「書かなくてはね」と静かに去る芙美子を見送るのでした。そしてそしてエピローグへと喪服に急いで着替えての、
しんみり度を壊す時坊の二小節だけの歌へと盛り上がり汗まみれの中終わるのでした^^。毎回全てが終わってのカーテンコールは、
お客さんの温かく力強い拍手も加わって、今までにはない脱力感というのか、全力出し切ったぞーと言う思いなのか、
なんとも心地よいものでした。しかし常に完璧なるものを求める私は、色々と動き的な失敗(薄壁登り^^,頭上米回し^^等々)もあったりして、
悔しい事も時折あったりしたのですが、そんな事もカーテンコールでは思い巡らし、お客さんには感謝の毎回でした。
今回はNHKの舞台中継の収録もあって、その放送を見たら又、悔しさ倍増反省多々になりそうではあります^^。
又、数々の歌をその時聴くと懐かしくなり、CDを出して欲しいとの声も一段と上がるかもしれませんが、
改めてスタジオで録るよりライブ版がいいかなと皆でそんな事も言っておりました。そんなこんなで色々と楽しんだ「太鼓たたいて笛ふいて」の再々演はあるのかないのか、
全く判りませんが、今回も多くの皆さんと出会えた事を嬉しく思い、本当に有り難うございました。
次回の舞台はいつ、どんな作品と出会えるのかまだ判りませんが、楽しみであり、又皆さんその時は宜しくお願いします。
私の誕生日から稽古が始まっての今回の二ヶ月半の舞台、終わってみて他の舞台とは何かが違うぽっかり感などもあり、
役者としてリセットされるといいましょうか、初心原点ふりだしに戻った感じになるといいましょうか、気持ちを引き締めて、
次に対する新たな役は何かと楽しみを膨らませるばかりであります^^。舞台の休演日には、深夜ドラマの撮影などもあり、TVドラマは久しぶりって感じで、
その内容もPTA会議で舞台のようで楽しくて、私はいつもの感じで陽気に楽しみ過ぎたかなと反省しながらも放送がちょっと楽しみであります^^。
そして今はもう、疲れもなく早くTVドラマ等々色々と又芝居がしたくなっております^^。私に休日はいらないみたいです^^。
それでは皆さん又、雨の季節の前の春の五月を多いに楽しんで参りましょう^^お元気に^^
又出会い、お掘り菜の花、広がりて 黄色の波を 創る春風 時、終わり 歌に語りに 明け暮れて 新たな時を 願い待つ我 日本海 五月の風は おだやかで 見えぬ大陸 思う世界を
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